あやは二十八歳。正社員から時短勤務に変えたのは、義父の介護のためだった。左半身に麻痺が残った義父・岐阜は穏やかで、家事も感謝を忘れず、あやは毎日、仕事と介護と家事を黙々とこなしていた。 だが、義弟のカイトは違った。夕飯が遅いと文句を言い、女のくせにと見下す。夫の和弘も、送別会の席で上司たちに流され、「うちの嫁、ぐうたらで困る」と笑いものにした。 決定打は、深夜の帰宅後だった。食べ散らかされたピザのゴミ、そして「寄生虫が」と罵る夫。さらにカイトまで「兄ちゃんが可哀想」と追い打ちをかける。 積み重ねた怒りが爆発したあやは家を出て、弁護士を通じて離婚を宣言。後日、岐阜の前で夫と義弟は一喝され、完全に立場を失った。 やがて元夫は介護と家事に耐えきれず、時短勤務を申請。あやはフルタイムへ復帰し、本社異動も決定する。理不尽を断ち切った彼女は、新しい人生へ進み始めた。