私は87歳の義母を三十年近く介護し、夫を支え続けてきた。膝の弱い義母の散歩、食事、デイサービスの見送りまで、すべて私の役目だった。月初めには義母から五万円を渡され、夫も「ありがとう」と労ってくれたから、私は耐えられたのだ。ところがある日、夫が突然「愛人が妊娠した。離婚してくれ」と言ってきた。私は静かに「いいわよ。介護、頑張ってね」と返した。すると夫は顔をこわばらせ、「介護は続けろよ!」と叫ぶ。私は冷たく笑い、「嫌よ。それに、その愛人は既婚者で、妊娠も嘘かもしれないわ」と告げた。実はその女・広田百合恵は、以前から別の家庭でも金と遺産を狙っていた。夫は真実を知って青ざめたが、もう遅い。私は離婚届と書類を突きつけ、家を出た。後日、裏切った二人が互いに捨て合い、夫だけが義母の介護と借金を抱える結末となった。