ミラノコルティナ五輪、フィギュアスケート女子ショートプログラムで注目の的となったのは、僅か17歳の中井亜美選手。冒頭で成功させたトリプルアクセルもさることながら、氷と完全に一体化したその演技は、感動を呼び起こしました。その圧倒的なスコアで首位に立つ彼女に熱い拍手が送られる中、会場で一際興味深い存在感を見せたのがロシアの“皇帝”エフゲニー・プルシェンコ氏でした。プルシェンコ氏が注目したのは、技術力だけではありません。彼が見出したのは、技の一つ一つが音楽、表現力と緻密に調和する中井選手の演技への“フィギュア愛”そのもの。また、彼女が披露した“ボロボロ衣装”には特別な意図が隠されていました。イタリアの名作映画『道』へのオマージュとして制作されたこの衣装には、開催国への深い敬意が込められ、観客の心を強く掴んだのです。