りくりゅうが愛くるしすぎて仕方ない理由は、ただ滑っているだけの瞬間でさえ“同じ物語”が立ち上がるからだ。ポーズが完全に一致し、呼吸まで揃う。その自然さが、見ている側の心をほどいていく。坂本香織にヘアリボンを付けられた陸は可愛すぎて抱きしめられ、少し離れた場所で龍一が静かに見つめる。今度は陸が坂本に付け返すと、気分が上がった坂本が首ビートのダンスを開始。海外選手に煽られてさらに盛り上がり、会場の温度が一段上がる。龍一は基本、騒ぎに巻き込まれない。別の選手が一度戻って話しかけても落ち着いているのに、ふと視線が踊る陸へ向き、ほんの一瞬“男の顔”が覗く――その気配がまた、尊い。コスプレで盛り上がる二人は、ソファでも仲良しだ。端に座りすぎたと気づいてそっと横にずれる陸、間髪入れず輪に入るコーチ。愛くるしさは、細部に宿っている。