世界でバズった坂本選手の自撮り力――それは偶然ではなく、完全に“技術”だった。ミラノのラストを飾るエキシビション、セルフィー役に選ばれたのは自撮りに定評のある坂本香織。準備に入った瞬間、アンバー・グレン選手が機転を利かせて選手団を一気にまとめ上げ、坂本はその流れを逃さずシャッターを切る。撮れた一枚は圧巻だった。誰一人欠けることなく全員がフレームに収まり、構図は快適そのもの。あの場の熱と一体感まで写し取ってしまう“収める力”に、改めて驚かされた。実は彼女、銀メダルの表彰台でも“本来は銅メダリストが担う位置”を任されたという。「自撮りがうまいから」――その理由がすべてを物語る。三人のメダルとマスコットが最も映える角度を計算し、さらにアリサ・リウ選手のアメリカ国歌が流れる直前には、胸元のマスコットまで整えてあげた。写真の外側まで美しくする配慮が、世界の心を掴んだのである。