「りんなちゃん、お誕生日おめでとう」と、ひなは母と何度も作り直した手作りの贈り物を差し出した。高価なブランド品が並ぶ会場で、それはあまりにも素朴だった。だが大人たちは「場にふさわしくない」と冷たく笑い、ついには贈り物を床に落とし、ひなに退席を迫る。ひなは涙をこらえたまま母に電話した。「私、何か悪いことしたの?」――その声は保護者たちの噂を呼び、翌朝には学園全体が“退学させるべき子”として彼女を追い詰めていた。母・あかりはただ静かに、映像の保存を求める。そして現れたのは、黒塗りの車列を従えた高森財閥の会長だった。彼は深く頭を下げ、「娘に謝ってください。お金の話はその後です」と告げる。あかりが正体を隠していたのは、ひなに家柄ではなく、人の痛みを思いやる心を知ってほしかったからだった。