姉リオが海外一流大学に合格した夜、両親は歓喜に酔っていた。私は中学3年生ながら、勇気を振り絞って音楽科のある高校へ進みたいと告げた。だが返ってきたのは冷酷な言葉だった。 「お前に金を使う余裕はない。中学を出たら働け。アメリカへ送金しろ」 姉の渡米に合わせ、両親まで家を売ってついていくという。私は捨てられたのだと悟った。しかし、私には叔母・京子と叔父がいた。泣き崩れる私を抱きしめ、養子として迎え入れてくれたのだ。そこで私は学費の援助を受け、望んでいた高校へ進学。やがて作曲の才能が開花し、ネット配信した楽曲は大きな話題を呼んだ。五年後、帰国した両親は、天才作曲家となった私を見て態度を豹変させる。「家を買え」と迫るが、私は冷たく言い放った。 「今の私に、あなたたちは不要です」 すべてを失った両親は青ざめて去っていった。