「離婚しましょ…」と私が告げると、夫・海斗は勝ち誇ったように笑い、 「お前が言い出したんだからな! 子供5人はお前が面倒をみろ。財産も養育費も一円も渡さん!」と怒鳴り返した。 だが私は動じなかった。目の前で離婚届に署名し、静かに荷物をまとめる。二十五歳で結婚した当初、海斗は仕事もできる誠実な男だった。だが、子どもが増えるほど浪費は激しくなり、家事も育児も私任せ。 「育児は母親の仕事だ」と言い切り、五人目の娘を得ても態度は変わらなかった。 限界を感じた私は叔父に相談し、母の協力も得て、すでに新しい住まいを用意していた。家を出た後、海斗から鬼電が続いたが、私が警察に相談すると、着信は止まった。 実は私は簿記の資格を持ち、叔父の家で働きながら子どもたちと穏やかに暮らしている。 今頃になって気づいた海斗の焦りが、何よりの答えだった。