私の部屋に戻った瞬間、そこはもぬけの殻だった。家具も、クローゼットにあったブランドバッグもアクセサリーも消えている。背後で笑う兄嫁・香織に視線を向けると、彼女は勝ち誇ったように「まだ庭を見てないの?」と告げた。窓の外には、雨に濡れて泥だらけになった私の私物が無造作に捨てられていた。「いつまで実家に寄生するの?」という香織の言葉に、私は静かに答えた。「来月には出ます」と。だがそれは、ただ追い出される意味ではなかった。私はすでに、両親を迎えるためのバリアフリー対応の豪邸を購入していたのだ。数日後、家族で一斉に引っ越しを決行。取り残された香織から怒鳴り声の電話が来たが、私は冷静に告げた。「あなたが庭に捨てた分の弁償も、離婚届への署名も必要です」。現実を突きつけられた兄嫁は泣き崩れ、ついに自分の立場を思い知ったのだった。