兄が亡くなった翌日、兄嫁マリナは幼い姪・紡ぎを実家へ置き去りにし、姿を消した。泣きながら「おばあちゃんたちに育ててもらいなさい」と告げる紡ぎを前に、私と母は怒りに震えたが、電話の先で返ってきたのは「遺産はもらった。邪魔だから、あとは任せた」の一言だった。それから十年。紡ぎは私たちの愛情を受けて立派に育ち、海外の超名門大学に首席合格するまでになった。そんな折、老け込んだマリナが突然現れ、「ママが迎えに来たわよ!」と手を広げる。だが紡ぎは、冷たく一言。「あんた誰?」マリナは絶句した。さらに紡ぎは、「私の母親は桜おばさんとおばあちゃんだけ」と言い切る。血のつながりより、長年寄り添った絆が勝った瞬間だった。そこで私が呼び出したのは、借金取り。逃げ続けたマリナはその場で連れて行かれ、二度と戻らなかった。