灼熱の太陽が照りつける江戸の町。汗だくの労働者たちが狂喜乱舞して求めた「究極の限界ドリンク」をご存知だろうか。米粉100gに水80mlを注ぎ、力強く練り上げる。耳たぶほどの硬さになった生地を丸め、熱湯にくぐらせて冷水で締めれば、至高のつるもち団子が誕生する。だが、真の主役は水だ。地下7メートル以上から汲み上げた極寒の井戸水を分厚い木製容器へ注ぎ込み、冷気を完全密閉。そこに当時「超贅沢品」であった白砂糖を大さじ2杯、惜しげもなく溶かし込むのだ。完成した甘露へ先ほどの団子を豪快に投入。器を鷲掴みにして、甘く冷たい水を一気に胃袋へ流し込む——!喉を駆け抜ける圧倒的な快感と涼。これぞ、過酷な夏を生き抜く江戸っ子たちの、痛快にして至高のライフハックである。