「聞いて、驚かないでね」と姉は笑いながら告げた。 「けい君、私と結婚することになったの。アンタより美人の私の方が釣り合うでしょw 式場もそのまま使うね」私の婚約者を奪っただけではない。来年春に予約していた結婚式場まで、当然のように横取りすると宣言したのだ。 さらにけいからも「美咲の方が合っている」と別れを告げられ、三年の婚約は一瞬で崩れた。しかし式当日、会場には姉が知らない顔ぶれが次々と現れる。大学時代に彼女へ奪われた被害者たち、そして整形前の写真を手にした者までいた。会場は騒然となり、けいは真実を知って青ざめる。母は静かに立ち上がった。 「自分がしたことの責任を取りなさい」勝ち誇っていた姉は、ついに土下座で謝罪するしかなかった。 略奪の末に手にしたはずの式は、誰よりも惨めな破綻劇へと変わっていた。