義実家での食事会は、義母の誕生日祝いとして始まった。 夫・康介は「母さんのために俺が作る」と張り切り、ほとんど私に下準備をさせたうえで料理を完成させた。だが食卓についた直後、康介は真っ青な顔で倒れ込む。義母は泣き叫び、「急いで救急車を呼んで!」と私にすがった。私は静かに言った。 「私は帰ります」 義母が「は?」と固まる中、私は夫の皿に盛られた“あるもの”を見抜いていた。彼が仕込んだのは味噌ではなく、致死量に近い毒性のある秘薬だったのだ。しかも私は、以前スマホで見つけた浮気と殺意の証拠をすでに義母へ送信していた。サイレンが近づく中、私は義実家を出た。 倒れた夫を見捨てたのではない。自分と命を守るため、そして裏切りを暴くために、私はこの家を去ったのだ。