「頂点は私」と信じ込んだ専業主婦のまみえは、新築の注文住宅へ引っ越した瞬間から、ご近所での立場作りに夢中になった。三十区画の中で一番条件の良い土地を手に入れたことを武器に、夫の高収入を自分の価値のように語り、世帯年収八百万円を記したママ名刺まで作って配り始める。しかし、その華やかな姿の裏には、住宅ローンや生活費への不安が隠れていた。見栄を維持するため、夫の趣味の品まで勝手に売却し、ランチや交際費に使う日々。やがて忘年会の席で夫から真実を暴露され、まみえの嘘は近所中に広まってしまう。自分が築いた「セレブな奥様」という幻想は崩れ、夫婦関係も壊れていく。家族よりも見栄を優先した結果、憧れのマイホームさえ手放すことになったのだった。