松永若菜は10年前、優しく家庭的だった元夫・陸を捨て、刺激を求めて別の男性との人生を選んだ。しかし新しい結婚生活は思い描いたものとは違い、夫との関係は冷え込み、子どもとの距離も縮まらない日々が続いていた。そんなある日、若菜はSNSで陸が「大切な人のために建てた家」と新居を紹介している投稿を見つける。別れる時に涙を流していた陸の姿を思い出し、「まだ自分を想ってくれている」と勝手に確信する。そして現在の夫に離婚届を突きつけ、陸のもとへ向かうのだった。しかし、そこで待っていたのは予想外の現実だった。陸はすでに再婚しており、「大切な人」とは若菜ではなく、今の妻のことだった。若菜が過去の思い出にすがっていた一方で、陸は長い時間をかけて傷を乗り越え、新しい幸せを築いていたのだ。「私のために建てた家でしょう?」と迫る若菜に、陸は冷静に過去は終わったことだと告げる。さらに陸の妻も現れ、若菜がかつて陸を深く傷つけた事実を指摘する。