サイコパスという言葉を一度は耳にしたことがあるでしょう。テレビドラマや小説だけの存在と思われがちですが、実際には全人口の約1%がサイコパスとされています。学校のクラスで考えれば、3クラスに1人はいる計算になります。犯罪心理学者によれば、サイコパスの特徴として、良心の欠如や他者への冷淡さ、共感の欠如が挙げられます。このため、凶悪犯罪者には多くのサイコパスがいると言われています。しかし、犯罪者ばかりではなく、一般社会で生活するサイコパスも存在しています。脳科学者の研究により、サイコパスは他人の恐怖への反応が鈍く、扁桃体の活動が弱いことが示されています。また、犯罪を犯しても罪の意識を感じにくいことも知見として挙げられています。その一方で、ドーパミンの分泌が多く、結果として快楽を求める傾向が強いとのことです。このような特性が、時には社会的成功の一因ともなっている場合があるのです。