先生までもが私を見ない教室は、異様な静けさに満ちていた。半年ぶりに登校した男子・赤松だけが、その空気の歪みをすぐに見抜く。授業中、羊が必死に手を上げても、先生はあかねだけを見て答えを促す。クラスの誰も視線を向けず、まるで最初から存在しないかのようだ。羊は小さく「私、何もしてないのに」とこぼすが、その声すら届かない。そんな中、赤松は思わず立ち上がった。 「先生まで無視するの、どういうことだよ」 彼だけが半年ぶりに戻った教室で、異常な“日常”を壊しにかかる。だが先生は止めようとせず、赤松の指摘に顔を曇らせる。羊は救いを求めるように見つめるが、返ってくるのは冷たい沈黙だけ。教室にいるのに、いないものとして扱われる彼女の孤独が、赤松の怒りをさらに強くした。