誕生の背景には戦争の影響も。第二次世界大戦中、物資不足が深刻化する中、オールドの開発が進められ、戦後ついに世に登場。漆を模したデザインのボトルと、どこか日本らしい温かさを感じさせるその姿は、すぐに人気商品となった。その象徴的なデザインは、達磨を思わせる縁起の良さから「ラッキーアイテム」として親しまれた。高度経済成長期には、ウイスキーの「大衆化」とともに、オールドは家庭や職場でも愛される存在に。特に水割り文化が定着する中でオールドの人気はピークを迎え、日本全国の夜を彩った。その最盛期には、驚異の年間1億本以上もの販売を記録するほどだ。