仕事帰りに転んでしまった私は、目を覚ますと病院のベッドの上だった。どれくらいの間、ここにいるのだろう。看護師に尋ねようとした瞬間、彼女は驚きの表情を浮かべて逃げ去った。次にやって来た医者から、私は識がくされの病院に運ばれたことを知らされ、延命措置と安楽死の選択肢が示された。親族は安楽を選ぼうとしたが、妹だけが激しく反対し、延命処置となった。妹は幼なじみの婚約者と別れてまで、意識のない私を介護するために仕事を辞めて、2年間も献身的に支えてくれた。その後のリハビリで半年かけて退院し、私たちは妹の元婚約者に謝罪に赴き、彼は涙を浮かべながら妹をずっと待っていたことを告げた。そして、先日、妹夫婦の結婚式が行われ、彼女は世界一綺麗な花嫁となった。その幸福な姿を見て、私は心から喜び、祝福した。