現行モデルとされる「220系クラウン」が市場で苦戦している理由には、いくつかの明確な要素が挙げられます。まず価格の問題です。かつてのクラウンは300万円台で手に入るモデルもありましたが、220系では安全装備や技術革新の影響もあり、価格帯が500万円以上に跳ね上がりました。この価格設定は、購入を検討する多くの人々にとって心理的なハードルとなっています。次に、デザインの方向性が挙げられます。従来のクラウンユーザー層である60代以上の富裕層は、クラウンに伝統的な「高級セダンらしさ」を求めてきました。しかし、220系は「シックスライトウィンドウ」というクーペスタイル風のデザインを採用し、若者層を狙った大胆な刷新を行いました。この結果、従来のユーザーが離れ、新規層の獲得にも失敗してしまったのです。さらに、高価格帯の競争相手として、ヨーロッパ車が視野に入ります。ベンツやBMW、アウディなどの輸入車が同価格帯で選べる現実の中で、クラウンという「国産高級車」の魅力は埋もれがちです。加えて、内装のコストカットや伝統的なグレード名の廃止も支持を低下させる一因となりました。市場や傾向は変わり続けていきますが、クラウンセダンを愛するユーザーからの期待は揺らぎません。果たして、次世代モデルはどのような進化を遂げるのか。トヨタの今後の動きに注目が集まります。