近年、エミ研究所が行った調査によれば、うつ病患者の言葉遣いには明確な特徴があり、そこから精神状態を読み解くことができるとされています。まず、一人称の使用頻度が非常に高く、「私」「ぼく」など自己に焦点を当てた言葉が多くみられる。これは、自分自身への過度な関心からくるもので、他人への興味が薄れる傾向を示しています。次に、うつ病の人は絶対的な言葉を使うことが多い。例えば「完全に」「絶対に」などの言葉は、物事を極端に捉える心理の現れであり、これが精神的負担を増大させ、病状を悪化させる一因となります。さらに、ネガティブな感情表現も顕著です。「不安」「絶望」のように、負の感情を表す言葉が頻繁に使われる傾向があり、これが精神状態の悪化を暗示します。最後に、完璧主義が挙げられます。「しなければならない」「絶対に」などの強迫観念を示す言葉が多く、自己にも他者にも厳しい評価を下し、結果的に自分を追い詰めてしまうのです。これらの言葉遣いが示すのは、内なる苦悩が言語に出ていることであり、もし「言葉」を変えることができれば精神の負担も軽減されるかもしれません。自分を見つめ直す一歩を、言葉から始めてみてはいかがでしょう。