痛みを感じないとどうなるのか?
2025/06/05
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幼い頃から周囲の人と違っていた私は、生まれつき痛みを感じることがありませんでした。注射を受けても平然とし、友人たちが凍えるような冷たいものにも無頓着で、常に「我慢強い子」と見られていました。しかし実際には、それは無痛症だったのです。この病は日本国内で約二百人ほどしか確認されていない珍しいもので、痛みを感じる神経繊維が欠如しているため、怪我の際も痛みを感じることなく、大きなけがをすることもあります。皮膚が乾燥しやすく、発汗もなく、体温調節が難しい日々を送っています。医者は治療は不可能だと言い、ガンの痛みを感じず過ごしていると告げられた日、私は精神科クリニックの仕事を始めました。心の痛みには敏感であり、その痛みを理解することができた私は、多くの人々に寄り添うことができるようになっていました。心の痛みに敏感になるためだったのかもしれない、と振り返ると感じます。痛みを感じない世界は、感情の重みを教えてくれました。

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