「夜泣きがうるさいからそこにいろ！」夫にそう怒鳴られ、赤ん坊を抱いたまま真冬の深夜にベランダへ追い出されました。部屋の窓は内側から鍵がかけられ、戻る術もなく、冷たい北風が体を突き刺します。生後半年の赤ん坊は泣き続け、私はただ震えるしかありませんでした。その時、隣人の水月さんが声をかけ、仕切り板を外して救助してくれました。水月さんの部屋で温められると、赤ん坊はようやく泣き止み、私も少しだけ安心しました。翌朝、義母の助けで家に戻った私たちは、ベランダで倒れている夫を発見。どうやら酔った夫は自分でベランダに出た後、窓を閉められてしまったようです。さらに夫の携帯から浮気の証拠が次々と見つかり、私は義母の協力を得て夫と決別する決意をしました。その後、夫は警察に通報され、裁きを受けることに。私は離婚し、赤ん坊と新しい生活を始めました。あの夜、救いの手を差し伸べてくれた水月さんと義母に、心から感謝しています。