「志織さん、これ見て!隆からプレゼントしてもらったのよ!」姑は手の甲を見せびらかし、そこにはキラキラ輝くダイヤモンドの指輪があった。「200万円もするのよ、素敵でしょ?」と満足げに笑う姑。その横で夫も嬉しそうに言った。「母さんにぴったりだろ。しかも、邪魔だった箪笥も処分できて一石二鳥だよな。」その言葉を聞いた瞬間、私は凍りついた。「まさか…私の母の形見の桐箪笥と着物を売ったの!?」問い詰めると夫は涼しい顔で、「だって使わないんだろ?母さんのために活用したほうがいいと思ってさ。」と答えた。怒りと悲しみで震える私を尻目に、姑は「文句があるなら出て行きなさいよ」と怒鳴りつけてきた。私は静かに荷物をまとめ、ある人――私の父を呼んだ。父は元刑事で、状況を知るやすぐに調査を開始。その結果、夫と姑が私に無断で桐箪笥と着物を質屋に売り払い、その金で指輪を買った証拠が揃った。後日、警察も交えて話し合いを行うことに。夫は「俺の人生をめちゃくちゃにする気か!」と叫んだが、父は冷静に返した。「めちゃくちゃにしたのはお前だろう。」姑も必死に反論したが、警察の前では無力だった。最終的に夫と離婚し、私はすべてを取り戻した。姑と夫は借金に追われて自滅。私は母の形見と新しい生活を手に入れ、今では穏やかな日々を過ごしている。