炎天下の日、突然警察からの電話が鳴った。「車にいた子どもを緊急搬送した。逮捕します!」と告げられ、私は驚愕した。「ウチに子供はいませんけど?」と答えると、警察も困惑した様子だった。車のナンバーから持ち主を特定したらしく、名義は確かに私。しかし、心当たりがあった。弟の幸太郎が私の車を使っていたのだ。病院に駆けつけると、救急外来のベッドに横たわる男の子がいた。彼の顔を見た瞬間、私の心臓は激しく脈打った。彼は弟にそっくりだったのだ。母からの電話で、幸太郎が子供を預けたと聞かされ、私はこの子が弟の子供であることを確信した。その後、弟と連絡が取れず、私はこの子を我が家で預かることにした。彼はやせ細り、服もボロボロだったが、私たちの愛情で少しずつ笑顔を取り戻していった。彼の存在が私たちの生活を大きく変え、幸せをもたらしてくれたのだった。