俺の名前はひろし。同じ職場で働く同僚でもあり、そしてあきこの夫でもある。 あきこは周囲から「美人だ」と評されるほどの女性で、交際中の私は、正直いつ裏切られてもおかしくないと警戒していた。だが結婚して数年、ようやく安心していたのだ。その日、残業で帰宅が遅くなると伝えると、あきこは妙に機嫌がよかった。 「明日、急に出張になったんだ」 「じゃあ今日は駅前のホテルに泊まれば?」 やけに節約を気にしない提案に違和感を覚えながらも、私は一度帰宅準備のため家へ向かった。すると数分後、スマホに誤爆LINEが届く。 「今日旦那いないからイチャイチャしよ♡」 送信相手は“あっくん”。私は怒りを抑え、あえて正体を明かさず泳がせることにした。会社の端末であっくんを装い、写真やトーク履歴を要求すると、あきこは嬉々として証拠を送ってきた。 そして私は警察の服まで着て、普通に帰宅した。 「ただいま」 「あんた、なんで……」 混乱するあきこに、不倫の事実を突きつけると、彼女はついに白状した。さらに会社にまで話が広がったが、原因は私ではない。会社支給のスマホで浮気相手とやり取りしていたため、履歴がそのまま残っていたのだ。 数か月後、あきこは職場を失い、離婚も成立。慰謝料に追われる生活へと転落した。 自ら送った誤爆LINEが、すべてを終わらせたのである。