田中さんは、会うたびに「聖夜は難関中学に通っているの」と誇らしげだった。さらに「主人の会社を継がせるつもりだから安心」と、息子の将来をすべて決めつけ、タクミの進路には興味がない様子だった。 しかしタクミの母は静かに見抜く。聖夜はテストで百点を取れずに落ち込み、父親から「百点以外は認めない」と強い圧を受けていたのだ。しかも、本人は本当は音楽が好きで、将来は専門学校へ進みたいと考えていた。 やがて明らかになったのは、田中家が代々医療関係の家系で、父親にも医師免許があったという事実だった。田中さんの自慢は一気に崩れ、顔色を失う。 その後、聖夜はついに自分の本音を両親にぶつけ、両親もようやく現実を知る。今では彼の進路は、会社継承ではなく音楽へ。毒親の末路は、息子の本当の才能を見失ったことだった。