地図を見ると、スウェーデンとフィンランドも北極海に接しているかのように見えるかもしれませんが、現実は違います。スウェーデンとフィンランドが北極海に面していないのは、ノルウェーがその間に割り込んでいるからです。歴史的に見て、17世紀には既にノルウェー王国が北部沿岸を支配していました。ノルウェーのクリスチャン四世によってその影響力は強固になり、1751年に現在の国境が確定されると、スウェーデンが北極海に接さない形となりました。フィンランドについては、ロシア帝国からの独立後、一時期は北極海に面した領土を保有していました。しかし、その地域をソビエト連邦に譲渡することを余儀なくされ、結果としてスウェーデンと同様に北極海に面しない状態になりました。このようにして、両国は地理的に北極海へのアクセスを失ったのです。