私は誠大学心理学部の四年生。幼い頃の事件がきっかけで心理学を志し、人の視線や仕草を無意識に観察する癖があった。そんな私のもとへ、姉・あゆみから婚約の報せが届く。顔合わせの席で出会った婚約者・正信は、礼儀正しく見えたが、姉を見る目だけが妙に冷たかった。帰宅後、私はその違和感の正体が「支配欲」だと気づく。教授や探偵の協力を得て調査を進めると、正信には過去の交際相手への暴力と脅迫の証拠が次々と集まった。結婚式当日、妹として私はすべてを告げる。証言、診断書、録音――会場は騒然となり、姉も真実を知る。やがて正信は排除され、姉は救われた。違和感を信じた私の判断は、間違っていなかった。