友人の婚約者を奪い、勝ち誇ったように結婚報告をしてきたりほ。彼女は「あやか、私たち新居は大豪邸なの。どう?悔しい?」と、まるで過去の出来事を忘れたかのように自慢を続けた。しかし、あやかは冷静だった。りほが奪ったのは、ただの恋人ではない。大切な友人関係まで壊した相手だったからだ。慰謝料を支払ったからといって、以前の友情に戻れるわけではないと告げる。さらに、りほが誇らしげに語った豪邸には、思わぬ事情が隠されていた。その家は贅沢な生活のためではなく、将来的な家族の介護を前提に建てられたものだったのだ。「大豪邸の奥様になれる」と信じていたりほは、現実を知って動揺する。一方、介護職として努力してきたあやかは、新たな道へ進み、福祉事業の経営側へ転身することになっていた。かつて勝ち誇っていたりほに待っていたのは、理想とは大きく違う結婚生活。幸せを奪ったつもりの相手が、実は自分より前を向いて歩んでいたという皮肉な結末だった。