かつて婚約していた浩司は、私が母子家庭で育ったと知った瞬間、態度を一変させた。「貧しい家庭の女性とは結婚できない」と決めつけ、別の社長令嬢へ乗り換え、私との婚約を一方的に破棄したのだった。それからしばらくして、浩司から届いたのは新しい結婚の報告。しかし私は冷静に返信し、最後に「お幸せに。もう二度と関わるつもりはありません」と添えた。その一文を読んだ浩司は、突然取り繕うような電話をかけてきた。実は私の母は会社を経営しており、決して貧しい家庭ではなかった。浩司は勝手な偏見で大切な人を失ったのだ。さらに彼が選んだ社長令嬢にも問題が発覚し、利用されていたことを知ることになる。後悔して復縁を迫る浩司だったが、私の気持ちはすでに戻ることはなかった。