60歳を過ぎても健康のために「水はたくさん飲むほど良い」と考え、寝る前まで水分補給を続けている方は少なくありません。しかし、その習慣が知らないうちに夜間のトイレ回数を増やし、深い睡眠を妨げている可能性があります。ある68歳の女性は、健康を意識して毎晩寝る直前までお茶や水を飲んでいました。ところが、ある時期から夜中に4回、5回と目を覚ますようになり、日中も疲れや集中力の低下に悩まされるようになりました。検査では大きな病気は見つかりませんでした。原因は病気ではなく、水分を取る「時間」だったのです。年齢を重ねると、体内では夜間の尿量を抑えるホルモンの働きが少しずつ弱まります。そのため、若い頃と同じ水分習慣を続けると、夜に膀胱へ負担がかかりやすくなります。特に注意したい習慣の一つ目は、寝る直前の水分補給です。就寝2〜3時間前には水分量を調整することで、夜中に起きる回数を減らせる場合があります。二つ目は、夕方以降に一日の水分をまとめて取ることです。水分は朝から昼にかけて意識して取り、夜に偏らせないことが大切です。そして三つ目は、塩分の取り過ぎと足のむくみです。日中に足へ溜まった水分は、横になることで血液中へ戻り、腎臓へ運ばれて尿になります。その結果、寝てからすぐトイレに行きたくなることがあります。