彼女のミオと出会ったのは会社の入社式で、彼女の強さと透明な笑顔に惹かれた。当時ミオは義足をしており、その事実をさらりと受け入れて話した。美しく束縛されない彼女に心を奪われた。そして5年、求婚の決意が固まり、両親に彼女を紹介することにした。写真を見せると、母の顔は一瞬青ざめた。その指輪は母がかつて作ったもので、あの病院で出会った少女を思い出させたのだった。11年前、母は看護師として、その少女ミオを担当していた。ミオの病気の治療と義足への手術を支え、時にはアクセサリーで笑顔を引き出した。幼いミオのために作った指輪は、手術を頑張るための希望の象徴だったのだ。そして、少女ミオは成長し、今では元気になった。母とミオが再会した時、誤解が解け、互いの思いが溢れ出た。母が作った指輪はミオの右手中指にあり、一方俺からの指輪が彼女の左手薬指に輝く。ミオとの結婚生活は毎日が幸せで満ちている。