高校生の頃、夏休みに訪れた温泉街での出来事です。賑やかなメインストリートで、僕は浮かれて周りを見ていませんでした。突然、誰かにぶつかってしまい、振り返ると怖そうな顔の男性が僕を睨みつけていました。「お前がぶつかってきたんだぞ、ちゃんと謝れ」と低い声で言われ、急いで謝りました。次の日、同じ街で不良たちが老人を責め立てる場面に遭遇しました。老人は孫と一緒にいて、不良の一人の服にはアイスクリームの汚れ。本来ぶつかったのは不良のほうで、僕はそのことを指摘したかったのですが、誰も助けに入ってくれません。すると、昨日の怖いおじさんが現れ、不良たちに厳しく対処しました。兄ちゃんたちが不良たちを引きずって行く姿に僕は感心しました。その後、彼は泣いた孫に優しく500円玉を渡し、場を和ませました。この日、彼がただ怖い人だけではなく、優しい人だと知りました。