家族旅行を目前に控え、美香子は義家族のために準備を進めていた。レンタカーの手配から旅行の段取りまで、すべてを任されていたからだ。しかし義母は「あなたは文也の妻なんだから当然」「家族のために尽くすのが役目」と言い、美香子をまるで使用人のように扱っていた。夫の文也も妻を守るどころか、「お前は支払い担当だろ」と笑いながら母親の言葉に同調する始末だった。さらに義母は「財産目当ての嫁」「他人は家族旅行に来るな」とまで言い放つ。そして旅行当日、美香子は空港で衝撃の事実を知らされる。義家族は最初から彼女の航空券を用意しておらず、支払いだけをさせて置き去りにする計画だったのだ。「他人なら、もう家族のためにお金を出す必要はありませんね」美香子は静かにそう告げ、義家族の要求をすべて拒否した。ところが北海道へ到着した文也たちは、財布や荷物の問題で途方に暮れることになる。さらに文也が隠していた借金や金銭問題まで発覚し、今まで美香子を責めていた家族の真実が明らかになっていった。本当に寄生していたのは、美香子ではなく文也だった。裏切り続けた家族との縁を切った美香子は、新しい人生へ歩み始める。彼女を「他人」と呼んだ人々は、最後になって初めて失ったものの大きさを知ることになるのだった。