ゴールデンウィークの最終日、私たちは義実家に訪れていた。義父は毒舌で知られ、今回も例に漏れず、私が持参したお土産を手渡すと、皮肉にも「触るな、癌がうつる」と言ってきたのだ。父が癌を二度も克服していることを知っているはずなのに、この言葉は心を刺した。義姉もそれに乗り、笑っていた。帰りの車中、夫は「ごめんな」と謝ったが、その後の舌打ちに私は怒りを覚え、「もう離婚だな」と心に決めた。家に着くと同時に、夫への愛情がすっかり冷めている自分に気づいた。義父の無神経な発言に耐えてきた日々はもう限界だった。私はトイレに行くふりをして、静かに別れを告げる準備を始めた。夫の着信を無視し続け、弁護士を見つけるまでの長い過程が続いたが、その間、私の親戚は力を貸してくれた。現在、父は回復の兆しを見せている。私も新しいスタートを切ることができ、心から感謝している。