岐阜県の県庁所在地である岐阜市は、便利な鉄道網にもかかわらず衰退の兆しを見せています。JRと名鉄が乗り入れ、名古屋市内への通勤が容易である一方で、市内の商店街はシャッターが閉まり、活気を失っています。かつて市内中心部には路面電車が走っていましたが、人々の要望と市議会の議論により廃止されました。その後、施設の郊外移転と市内の空洞化が進み、中心部は衰退しました。名古屋へのアクセスの良さから、この地域は名古屋のベッドタウンとして機能しています。高層マンションの建設が進み、居住環境は改善されていますが、都市としての魅力は低下しているのです。岐阜市の衰退は、経済活動の中心が名古屋へ移った結果ともいえます。市内交通の復活を求める声もありますが、実現は難しいでしょう。市の発展には、新たな戦略が求められているのかもしれません。