広大な海域に影響力を持つ国と聞いて、まず日本やオーストラリア、中国、アメリカを思い浮かべるかもしれません。しかしこれらはトップではありません。それは、排他的経済水域(EEZ)が鍵となるからです。EEZは海岸から約370キロメートルに渡る範囲で、この中では各国が資源を利用する権利を有します。漁業や資源採掘、さらには風力発電所の建設などが行えるのです。EEZはまた、貿易ルートや地政学的影響力とも密接に関連しています。南シナ海での人工島建設はその好例でしょう。では、最も広いEEZを持つ国とは――フランスです。1,119万平方キロメートル以上のEEZを有し、海外領土が地球全体に広がることで、その影響力を最大限に活用しています。この地理的優位性こそが、フランスを海洋で最も影響力のある国たらしめているのです。