日本には、一見すると不思議に見える県境が存在します。その中でも特に興味深い三つをご紹介します。まず、茨城県の町である利根川沿いの地域です。本来、利根川が自然の県境とされていますが、この町は川の南側に位置しながらも茨城県に属しています。これは、江戸時代の治水事業により利根川の流れが変えられたためです。次に、陸上自衛隊の朝霧駐屯地の話です。この駐屯地は東京都と埼玉県にまたがっていますが、所在地は東京都練馬区です。ただし、敷地の大部分は埼玉県にあり、電話番号も埼玉県の市外局番が使われています。この特徴は、地理的にユニークな点です。最後に、茨城、栃木、群馬、埼玉の四県をまたぐ唯一の道路、県道宮務路の話です。この道路は歴史的に川の流路に沿って作られたため、複雑な県境を持つことになりました。