ゴールデンウィークの夕方、マンションのベランダで洗濯物を取り込んでいた私は、ふと駐車場を見下ろして、面白い光景に目を奪われた。一台の車が入ってきて既に駐車してあった車の前に、やや強引に停車したのだ。運転手はそのままマンションに入っていった。しばらくして、駐車された車からクラクションの甲高い音が響き渡った。窓を開けて覗いてみると、車は出られない状態で、困惑していた。「この車の持ち主の方は！」と叫ぶ女性の声がマンションに響いたが、横棒のように停めた車の持ち主は姿を現さない。マンションの住民たちも、その様子を窓から見守っている。さらに時間が経ち、やっとその運転手が現れた。彼は冷静に困っている女性に言った。「ここ、俺の駐車スペースなんだけど？」と。無断駐車を軽々しく考えた夫婦は、男性のこの一言に愕然とした。私はその様子を見ながら、かつての自分の経験と重ねて、スカッとする思いを抱いた。