朝、杉山さんが玄関を開けると、そこにはまたしても黄色いセダンが止まっていた。自宅前の道路は以前から駐車する車が多かったものの、その車だけは明らかに度を越えていた。タイヤは敷地の端に入り込み、出勤時には何度も切り返さなければならないほど迷惑な状態だった。注意書きを貼っても破られ、警察に相談しても「民事の問題」と対応できない。さらに所有者の川島は、注意した杉山さんに対して「文句あるのか」と開き直る始末だった。そんなある日、庭で猫たちを眺めていた杉山さんは、物置に眠っていたマタタビスプレーを思い出す。ほんの少し香りを残しただけだったが、その効果は想像以上だった。翌朝、黄色いセダンには猫の毛と足跡がびっしり。猫たちは車をお気に入りの場所のように扱い、川島を困惑させた。しかし数日後、川島は弁護士を連れて現れる。「猫による車の汚れについて責任があるのでは」と追及するが、杉山さんは冷静に問い返す。「野良猫の行動を私が管理している証拠はありますか」。決定的な証拠を示せない弁護士は、川島に自主的な対応を促すしかなかった。近所の子供たちの証言も重なり、川島はついに車を移動させる。