二十六歳の私は、同じ企業の法人営業部で働くリクと今年結婚したばかりだった。リクは自身の欲求に素直で、やりたいことは我慢しないタイプ。そんな彼の行動力に惹かれていた。しかしある日、彼のスマホを偶然見てしまい、浮気を疑うメッセージが目に飛び込んできた。その時リクは、「いろんな女とやりたいのは男の本能だ」と言い訳をした。納得のいかない私は、彼の動きを監視することに決めた。リクは「接待」という名目で何度も外出していたが、その実、浮気相手とのデートを会社経費で行っていたことが判明した。経理部の宮野さんの協力を得て、偽の領収書が提出されていることを証明した。結局、リクは経費の私的流用が理由で会社を解雇された。彼の浮気相手も社内の同僚で、共に職を失った。私は毅然として離婚を決意し、新たな一歩を踏み出した。幸せになるためには、理性のある人との出会いが必要だと強く心に刻んだ。