閉壌時代の終わり、日本の歴史の中で「最強」と呼ばれる妖怪が現れた。その姿は猿の頭、虎の手足、狸の体、さらには地獄の極悪なる存在が混ざり合った異形。夜になると発する恐ろしい声は、人々を震え上がらせ、都に住む者たちは不安と恐怖に支配されていた。  清涼殿で日々を過ごしていた天皇も、その妖怪の脅威に怯える毎日。しかし天皇は側近を召し出し、退治の名手である源頼光に妖怪退治を命じた。頼光は万全の準備を整え、妖怪との激しい戦いに挑む。山鶏の羽で精錬された特製の矢を手に取り、ついに妖怪の急所を射抜いた。