名古屋で開催されたアジア競技大会の女子やり投げで、中国の屈強な選手が一投目を放った。 その瞬間、会場の空気が変わる。投げた槍は鋭く弧を描き、着地した先は大会記録を更新する圧巻の距離だった。しかも、それだけでは終わらない。世界記録まであと2メートルに迫る惜しい一投でありながら、アジア1位、20歳未満でも1位という驚異的な数字を叩き出したのである。まさに圧倒的な存在感だった。しかし彼女は、続く二投目をあえてキャンセルした。足のけがを悪化させないための判断だという。勝負を急がず、身体を最優先にする冷静さもまた印象的だった。