私は離婚し、このまま独身でいようと決心した。しかし、ある日、実家の母から「あの人亡くなったの」と告げられ、一冊のノートを手渡された。そのノートには彼の本当の真実が詰まっていた。彼の名前は加藤実で、私たちは同じ年の二十八歳で出会った。彼は口数が少なく、穏やかな人だった。結婚生活での小さな幸せを噛みしめていたが、私の会社の経営が傾き始め仕事によるストレスから、彼の浮気を疑い、離婚を切り出した。彼は涙を流しながらも私の意思を尊重した。それから一人で暮らし、恋愛にも興味を持たずに過ごしていた。しかし、母から彼の死を聞かされ、遺されたノートを手に取った。そこには彼が私をどれほど愛していたか、私のためにどれほど尽くしていたかが綴られている。彼の本当の気持ちを知り、涙が止まらなかった。彼が生前伝えたかった思いを胸に、彼の故郷を訪れ、そのノートとともに彼の思い出を辿ることを決意した。