検問中、深夜の道を巡回していた若い警官、田中翔太。彼には誇り高い正義感と、鋭い観察眼があることで知られていた。その夜も平穏な日常業務の中、ふと一台の黒い軽自動車が目に入った。スピードは規定内、挙動も特に不審ではない。しかし不思議な違和感が胸に湧き上がる。経験に裏打ちされた直感が、どうしてもその車を見逃せないと告げていた。田中はその車を止め、検問を開始した。運転席には若い女性が座り、疲れ切った笑顔を浮かべていた。彼女は何度も「大丈夫です」と答え、書類も手際よく見せる。しかし会話を交わすうち、田中は気づいた。その後部座席、毛布に包まれた何かが微かに揺れている。