27歳の愛人と6歳の隠し子を連れて帰宅した夫。しかし、待っていた妻と息子の反撃は、夫の想像をはるかに超えるものだった。8年間の単身赴任中、夫・久人は別の女性と関係を持ち、6歳の娘までいた。帰宅した彼は「離婚届にサインして、お前と旬は出て行け」と冷たく告げる。しかし、妻のゆみは動揺するどころか、すべてを把握していた。浮気の証拠、愛人親子との生活、そして京都旅行で息子・旬に目撃された事実。久人が隠していた真実は、すでに明らかになっていた。さらに旬が見せた一冊の本によって、久人は言葉を失う。それは妻ゆみが小説家として成功し、印税で生活している証明だった。専業主婦だと思い込み、見下していた妻は、実は自分の力で人生を築いていたのだ。しかも家は妻が相続した実家。愛人と娘を連れて戻るつもりだった久人は、逆に自分が居場所を失ったことを知る。