浄土真宗では、仏壇に位牌を置かない理由は仏教の教えに基づいています。戒名や法名は仏教に帰依した人につけられる名前であり、それがなければ成仏できないという教えは存在しません。戒名をつけることで亡くなった人の供養ができるという一般的な信仰がありますが、浄土真宗ではそれを否定します。浄土真宗の僧侶、釈尊は成仏するために法名を必要としないと説いており、位牌に手を合わせることが供養になるという教えも仏教にはありません。この教えは中国の民間信仰から禅宗を経て日本に伝わったものです。浄土真宗の中心にあるのは、生きている時に本当の幸福を得るための教えです。仏壇に安置するべきは、亡くなった人の位牌ではなく、本尊である生阿弥陀仏の名号です。この教えは、釈尊によって生きて苦しんでいる人たちを救うために説かれたものです。浄土真宗はこの教えに忠実であり、仏壇の中心に生阿弥陀仏を置くことでその教義を体現しています。