1995年1月16日の夜、阪神淡路大震災が発生する前夜、歩みは親友の真希と一緒に街へ出かけ、帰宅時には真希が歩みの服を選んでくれたことを楽しそうに話していました。二人の間には無邪気な笑顔があふれ、穏やかな日常がそこにありました。しかし、翌朝、その日常が一変します。午前5時46分、日本に記録的な大地震が発生し、歩みたちの生活は一瞬にして崩れ去ってしまったのです。
震災発生により、歩みの家族は避難所である高来小学校に移動し、他の避難者たちと共に生活を始めます。福田夫妻や高橋夫妻、西一家など多くの被災者が集まり、夜になるとボランティアから冷たいおにぎりが配られました。幼い優位は「これ冷たいよ」と不満を口にし、その表情がいかに避難生活が厳しいものであったかを物語っていました。
避難所に現れた孝尾の姿を見つけた歩みは、急いで彼に駆け寄り、真希の安否を尋ねました。しかし孝尾は、「真希はもういない」と告げ、涙を流します。「何で真希が死んで、俺じゃなかったんや」と悲痛な叫びをあげる孝尾を、歩みは静かに抱きしめました。この瞬間、歩みの心にも深い悲しみと痛みが刻まれたのです。
震災から6日後の1月23日、永吉がトラックで食料や水を積んで避難所に現れました。彼は、食事もせず沈黙を続ける歩みを見て、「家族で糸島に行こう」と提案します。真人は神戸を離れることにためらいを感じますが、仲間たちの励ましにより決断し、家族を糸島へと送り出しました。こうして、新しい土地での歩みの生活が始まりました。
糸島での生活が始まり、しばらくして歩みは次第に変貌を遂げていきます。翌年4月、彼女は金髪に染め、制服を着崩して高校の入学式に登校しました。さらに5月には、ゲームセンターでトラブルを起こし、17歳の女性に怪我を負わせてしまう事件も発生します。
時は流れ、2004年。糸島フェスティバルの打ち上げで、泥酔した真人は結依がギャルたちと付き合っていることにショックを受け、「震災の際、家族よりも復興を優先した自分の行動が歩みを荒れさせた」と涙ながらに告白しました。真人の言葉を偶然耳にしていた歩みも、その言葉に深く心を動かされます。
翌朝、結依は突然ギャル仲間に「今日でギャルを辞めます」と宣言します。そして畑仕事を手伝い始める決意を固め、部活動の退部届を提出することを決めます。夕食の席で、歩みが「神戸に戻りたい」と提案すると、愛子と佳代は「子供たちが戻れる場所ならどこでもいい」と答えますが、永吉は「糸島にも愛着がある」と反対します。これを聞いた結依は「ウチはずっと糸島におる」と宣言し、家族に対する思いを強く抱くようになります。
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