雅子様のご実家で納采の儀が厳かに執り行われたその日、雅子様は格調高い振袖姿で現れました。金色に輝く振袖には、菊の花と随運の模様が美しく散りばめられ、その装いは会場を魅了しました。しかし、さらに注目を集めたのは彼女の帯でした。その帯はただの装飾品ではなく、特別な歴史と思いが刻まれたものでした。元々この朱色の丸帯は、昭和天皇の皇后である香淳皇后が姫君の頃に使用していたもの。後に美智子様のご成婚の際に贈られ、代々受け継がれてきたのです。この絆は、今でも私たちの心に深く響いてきます。この帯が持つ歴史と物語を知ると、そこにはただ美しさ以上の何かがあり、思わず心が打たれるのです。